急なケガや病気に備えて知っておきたい応急手当(応急処置)の方法について解説しています。


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応急手当(応急処置)方法ガイド


 乗り物酔い

 乗り物酔いは、乗り物に乗るとその振動により内耳(平衡感覚)、目(視覚)、筋肉(体感)のバランスが脳の中で混乱してしまうのが原因とされています。また、過去に乗り物酔いをした人は、その記憶がストレスとなって乗り物酔いを感じるという心理的な原因も多くあるようです。

 最初は生あくびなどの症状から始まり、次第に冷や汗、動悸、頭痛、体のしびれ、吐き気といった症状が出てきます。乗り物から降りると症状は回復し後遺症などはありません。

 乗り物酔いは成長期の5歳〜15歳位で発症しやすく、その後は年齢を重ねるごとに治っていきます。

 なお、大人になってから初めて乗り物酔いをした人は、耳や脳に疾患があるケースもありますので、耳鼻科で診察を受けたほうがよいでしょう。


 乗り物酔いの手当

 乗り物から降りると症状は回復しますが、すぐに降りられない場合は、窓を開けて新鮮な空気を吸ったり、遠くを眺めたり、ベルトを緩めたりして体を楽にします。そして、おしゃべりをしたり、外を見るなど出来るだけリラックスするようにします。

 それでも、気分が悪くなり、吐きたくなったら吐いてしまうとすっきりします。吐いた後は口の中をゆすいですっきりさせます。酔いやすい人は市販の酔い止め薬を事前に服用してもよいでしょう。乗り物に乗る30分〜1時間前に服用します。

 乗り物酔いは心理的要因が大きく現れるため、例えば、偽薬を処方しても薬だと信じ込む事によって改善がみられる(プラセボ効果)、ということもあることが認められています。