急なケガや病気に備えて知っておきたい応急手当(応急処置)の方法について解説しています。


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応急手当(応急処置)方法ガイド


 肩こり

 肩こりは首や肩の筋肉が疲労や緊張のために硬くなり、血行が悪くなって、血が滞った結果生じる疼痛です。

 厚生労働省の国民生活基礎調査では、日本人の体の不調を訴える自覚症状の中で、「肩こり」は男性で2位、女性で1位と上位をしめており、「肩こり」は国民病ともいわれています。

 肩こりは2つのタイプに分かれます。「疲労がたまることによって起こる肩こり」と「病気のために起る肩こり」です。一般に肩こりといわれる殆どの場合は「疲労がたまることによって起こる肩こり」です。その原因は、同じ筋肉のみを使い続けたり、悪い姿勢や運動不足などによる筋肉の疲労です。長時間のデスクワーク、パソコン作業による筋肉の疲労、眼の疲れ、対人関係からくるストレス、冷房による冷えなど、現代社会においては知らず知らずのうちに「肩こり」の原因を生み出しています。

 「病気のために起る肩こり」とは病気があってその症状のひとつとしてあらわれる肩こりのことです。肩こりとともに、めまいや手足のしびれ、だるさ、頭痛などの症状が伴う場合は「たかが肩こり」と甘くみるのは禁物です。見過ごすことのできない深刻な病気が肩こりを引き起こしていることもありますので医師の診察が必要になります。


 肩こりの解消

 肩こりの原因は筋肉が硬くなり、「こり」が生じ、血行が悪くなることで起ります。そうなると筋肉への必要な酸素や栄養が運ばれなくなり酸欠状態に陥ります。これらを解消するためには、筋肉を動かす必要があります。肩こりに効果的な筋肉を、半ば強制的に動かすことによって、筋肉のもつ収縮や弛緩の働きを促します。すると筋肉の血行も促進され、過度に緊張した筋肉がやわらかくなっていき、こりが楽になります。
 肩こりに効く体操はいろいろな種類があります。ヨガやルーシーダットン(タイ式ヨガ)、ゆる体操などは、肩こりや腰痛対策としてだけではなく、ダイエットにも効果がある体操として特に人気があります。また全身を使ったものだけではなく、座ったまま、立ったままでも簡単に出来る運動やストレッチも沢山ありますので、自分が気持ちよく続けられるものを探してみましょう。


 ツボ押し

 肩こりの解消の方法の一つにツボを刺激するのがあります。ツボを刺激することによって体内の気の流れが調整され、「こり」を和らげる効果があるとされています。専門の資格を持ったプロの方に施術してもらうのがいいのですが、ある程度の知識があれば、自分でも行うことはできます。

 「ツボ」は腕や脚、手のひらなど、凝っていると感じる部分を指の腹でなぞっていくと、簡単にみつけることができます。指の腹を皮膚につけて、軽く押した状態でゆっくり滑らせていきます。指がすっぽり入る場所を見つけたら、そこがツボですので、親指の腹でやや強めに押して、5秒程度押し込んでからゆっくり離すということを繰り返します。また、手のひらやこぶしを使って軽くたたく方法も有効です。どれも強くなりすぎないように、ゆっくり気持ちよく伸びている、と感じる程度を目安にします。また、一点に集中して続けすぎると炎症を起こすこともあるので注意が必要です。