急なケガや病気に備えて知っておきたい応急手当(応急処置)の方法について解説しています。


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応急手当(応急処置)方法ガイド


 ギックリ腰

 ぎっくり腰とは腰がグリッと音がして動作の瞬間に腰に激痛が走り、動くことが出来なくなってしまう症状です。その痛みは「魔女の一撃」といわれるほど激しく、激痛で寝返りや寝ている姿勢を変えることができなくなり、上半身を起こすこともできない、歩けない、おじぎをすることも体を反らすこともできないようなこともあります。

 ぎっくり腰の症状はこうしたものから軽いものまでさまざまあります。軽い症状ですと、ゆっくりであれば歩くことができますが、体勢を変えると鋭い痛みが起こることもあります。

 ぎっくり腰はある時、突然起るというようなイメージがありますが、実はその前提として普段から腰に疲労を溜め込み、それにつれて足や腰の筋肉が弱っているときには誰にでも簡単に起こりえることなのです。

 それは、くしゃみをした時、掃除機をかけている時、髪を洗っている時など日常普通に生活している最中に、ぎっくり腰になってしまう人がいることからわかります。これらは体中の筋肉、とくに腰の周りの筋肉がひどく緊張している状態にあるとき、痛みを伴いぎっくり腰になります。


 ぎっくり腰の応急手当

 初めてぎっくり腰になった方は、あまりの痛みに救急車を呼んだり、夜間休日診療の病院へ行くこともあるようですが、ぎっくり腰の治療には緊急性はありません。まず気持ちを落ち着けてください。

 ぎっくり腰になったら、何よりも安静を保つことが大切です。自分が楽な姿勢で寝ているのが一番です。痛い側を下にして、エビのように背中と腰を丸めた状態が一番楽な姿勢です。仰向けに寝る場合は、ひざの下にクッションなどをおいて、ひざを曲げた状態にすると腰椎の反りが軽くなって楽になります。

 次に氷嚢やアイスバックなどを活用して早めに患部を冷却します。脚や腕の捻挫の時も 冷シップで冷やす事がよくあると思いますが、ぎっくり腰でも同じです。炎症で熱を持っているので、外部から冷やして熱を逃がします。その場合、直接冷やすと皮膚を傷めることもありますので、タオルを介したり、ハンカチを巻くなどするのがよいでしょう。
 これを23時間置きに1日3回程度すればだんだん痛みが和らぎます。安静にしている期間はだいたい23日くらい、長くても56日間で楽になります。