吐く

 猫が吐くときには、毛づくろいで胃にたまった毛を生理的に吐き出すおう吐から、がんなど深刻な病気が原因となるおう吐まで、さまざまな原因があります。


 猫が自分の体をなめて毛づくろいをすると、抜けた毛がおなかの中に入ってしまいます。そのため長毛種の猫は週に2〜3回、短毛種は月に1〜2回くらいのペースで、あなかの中にたまった毛玉を吐き出します。これは猫の生理現象なので、吐き出したあとの体調が元気であれば心配はありません。

 しかし、1日に何度も吐いたり、吐いたものに血が混じっている、下痢や血尿がある、食欲がなくなっているなどの症状がある場合は病気の可能性があります。

 猫が異常な吐き方をする原因にはいろいろありますが、そのひとつとして、胃が炎症をおこしていることが考えられます。毛玉をうまく吐き出せず、胃の中に毛玉がたまってしまう病気もあります。

 オスの場合は、おしっこをきちんとしているかどうかをチェックします。おしっこができず、はげしく吐くときには、尿毒症という病気の可能性がありますので、一刻も早く動物病院につれていく必要があります。


【いろいろな吐き方

たまに毛のかたまりを吐く
毎日の毛づくろいで胃にたまった毛を吐き出していますので、問題ないでしょう。

何回も連続して吐く
一度吐いてから、吐くものがなくなっても吐き続けている場合には胃腸炎の可能性があります。

吐いたあとはケロリとしている
ほかに症状がなく、食欲があれば問題ないでしょう。

はげしく吐く
内蔵の病気によると考えられます。

吐こうとしても吐けない
おもちゃやビニールひもなどの異物を飲み込んでしまったときや、毛球症が考えられます

食後すぐ吐いてしまう
いそいで食べたために消化不良で吐くことがあります。その後、食欲があれば問題ないでしょう。





毛球症の防止の仕方
 毛づくろいで胃にたまった毛がかたまりになり、吐き出すことも、うんちと一緒に出すこともできなくなるのが「毛球症」です。

 この毛球症の予防には、日頃のブラッシングで抜け毛をとり除いたり、週に1度程度、スプーン1杯のサラダオイルをなめさせるのも効果的です。

 また、自然に吐き出させるために、イネ科の先のとがった草をたべることがあります。毛球をウンチと一緒に出すための薬やフードも市販されています。
 



 
     
 子猫  猫うしろ姿  上を向いた猫
 猫の病気のサイン    
     
おしっこが出ない ごはんは食べるのにやせる 歩くとよろける
おしっこの色がおかしい けいれんをおこす 頭をふる、かたむける
うんちが出ない 毛づやが悪い 鼻みずがでる
うんちがゆるい 毛がぬける、フケが出る くしゃみ・せきがでる
吐く 呼吸があらい よだれがでる
熱がある 水をたくさん飲む 目をこする
おなかがふくれる 体をしきりにかく・かむ
ごはんを食べない じっとうずくまる こんな時はすぐ病院へ