老猫の介護の仕方


そそうをした
 部屋のあちこちにそそうをするようになったら、まずはトイレに問題がないか考えてみましょう。

 足腰が弱って、それまでのトイレでは段差が高すぎて入れない、または入りづらくて面倒くさくなり、その辺でしてしまうこともあります。

 トイレの場所が老猫には行きづらく、面倒なのでそそうをすることもあります。まずは、トイレの位置と高さが老猫の体に負担をかけていないか確認してみましょう。

 また、段差のない犬用のトイレを使用したり、大きめのペットシーツを猫の寝床近くに置いてあげると、そこでしてくれるかもしれません。

 原因はボケと決めつけずに、病院に行って何らかの病気にかかっていないかも調べてみましょう。

 まだまだ自力で動くことはできるのに、そそうをしてしまう場合には、そそうをしてほしくないところを猫の食事場所にして、あらかじめ食器を並べておくと、そこではしなくなります。

 また、市販のスプレーなどを利用して、猫が嫌いなにおいをスプレーして、近づかないようにしてもよいでしょう。それでも効果がない場合には、そそうをしてしまう場所にビニールシートやペットシーツを両面テープで留めておく方法もあります。




排泄を助ける
 排泄しにくくなっている場合には、ミルクやバターをなめさせる、食物繊維の多いフードを与えるなどして排泄しやすくしてあげる他、おなかを「の」の字にマッサージしたり、肛門をやさしくティッシュなどでたたいて刺激してあげます。

 年をとった猫の便秘は、もともと食べる量は少ないため、おなかにたくさんの便がたまっているわけではありません。食の細さ、きばる力がないこと、腸の動きの低下などが原因です。

 力んでもウンチが硬く、お尻の穴からちょっとのぞいているのに出てこないという状態であれば、ベビーオイルを薄めて、お尻の穴の周辺に優しく塗ってみましょう。その後、ウンチをつまんで引っ張ってみると取れることがあります。

 また、ぬるま湯に腰から下をつけてみるという方法もあります。温まってしばらくすると自然に排泄されることもあります。軽くおなかをマッサージしてあげてもいいでしょう。

 正常な状態の排泄の目安としては、体重が5sの猫ならば、排泄は1日に100〜150cc程度、排便は1日に1回あれば理想的ですが、2日に1回あればまず心配いりません。尿は1日に3回が目安です。あまり何日も排泄をしなかったり、苦しそうならば病院で相談しましょう。



おむつをする
 そそうしてしまうが元気に動き回る、まだ寝たきりではない、という場合には、おむつをつけるといいでしょう。今は猫用のおむつやカバーが市販されています。

 市販品でなくても、赤ちゃん用のおむつにしっぽの穴を開ける。(丸く穴を開けるとそこから尿が漏れるので、×印に切り込みを入れる)また、大きめの靴下に同じように後ろ足としっぽ用の穴をあけておむつカバーにする方法もあります。

 いずれにしても、まめに変えないとおむつかぶれを起こします。変えるときには、人用のおしり拭きウェットティッシュなどで拭いて、パウダーをはたくなど清潔にしてあげましょう。またゴム部分が猫にきつくないか、注意してください


食事の補助





やわらかいごはんを
 まだ自力でごはんをたべられる状態であれば、弱った歯でも食事ができるように、鶏がらスープやお湯、猫用ミルクなどで普段のフードを軟らかくしたものを与えるようにします。ドライフードをすりつぶしたり、セミモイストタイプのフードなどを選ぶといいでしょう。

 また、足腰が弱った猫には、床にじかに置いてあるお皿からごはんをたべるのはつらいので、高めの台にお皿を固定して、しゃがまなくても食べられるようにしてあげましょう。

 お皿をおいてある床がフローリングなど滑りやすい素材の場合は、猫が食事をするスペースだけ滑り止めシートを敷いてあげるといいでしょう。



流動食の与え方
 動物病院でも猫用の流動食が使われるようになりました。流動食は栄養価の高い高カロリーのものと、腎臓病などが中心です。飲ませ方は薬と同じですが、量が多いので一瞬のうちに飲ませるなどという方法はとれません。

 それにはプラスティック製の注射器などを使用します。注射器だけでも大丈夫ですが、それにつける細いチューブを使用する場合もあります。

 口の先端から押し込んでも、口の横から入れてもかまいませんが、ゆっくりと注入していきましょう。なお、横から入れる場合は、チューブを?み切られることがありますので注意してください。

 



 
 
   
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