猫の飼い方・育て方・しつけ方についてわかりやすく説明しています。
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【トイレ以外でそそうをしてしまう】 トイレで排尿をせず、寝床などでそそうをしてしまうことがあります。これはボケというよりは、泌尿器系の病気の可能性があります。 例えば、「腎臓病」や「糖尿病」などによって、水を多く飲むようになり、尿も多くなっているのに、トイレに通う体力がない場合や、膀胱が弱くなったため、意思とは関係なく尿が出てしまう場合があります。また、関節炎によってトイレまで歩くのがつらい場合などもあります。 ケアは 猫の体力にあわせて、寝床とトイレを出来るだけ近くにしてあげましょう。また、トイレも縁の低い、使いやすいものに変えましょう。猫が調子悪そうにしている場合にはすぐに病院に連れて行きましょう。 【おしっこの時に痛がる(膀胱炎)】 膀胱炎の可能性があります。膀胱炎は細菌の感染によって起こる病気です。血尿が出たり、おしっこの時に痛くて鳴き声をあげます。おしっこをしたいのに1、2滴しか出ずに、苦しみながらトイレにずっといることもあります。そして、おしっこに行く回数も増えます。 尿の色が、茶褐色から赤茶色に変化したり、血の固まりが出てくることもあります。食欲にもムラがあり、下腹に触れると痛がるようになります。 ケアは 治療は、抗生物質を投与して菌を殺し、炎症を抑える治療が行われます。 【おしっこの回数が多くなる(尿結石)】 尿結石は尿道に石のような結晶や血液の固まりが詰まってしまい、尿の出が悪くなる病気です。 おしっこの回数が多くなり、尿の色が濃くなって血が混じることもあります。おしっこに陽をあてるとキラキラした砂状のこなが光るのがみられることもあります。症状が進むとおなかがふくれて硬くなってきます。 尿結石はおしっこの通り道が細くて長いオス猫に多く見られる病気です。猫にとってはとても痛い状態のはずですので、できるだけ早く病院に連れていってください。 ケアは 治療は、病院で石を取り除く治療を行います。 【外陰部が濡れていて悪臭がする(尿失禁)】 膀胱にめいっぱい尿がたまると、力を入れて尿を出そうとしても、膀胱の筋肉がマヒして、収縮する能力を失ってしまいます。このような状態が続くと、尿は少しずつ尿道に向かって染み出します。そのため外陰部の毛はいつもジメジメと濡れていて悪臭がします。 ケアは 獣医さんと相談して、原因が衰弱からきているような場合は、ナチュラルチーズのような高カロリーで消化のよいものを与えます。また、自律神経の異常が原因の場合は精神安定剤が投与されます。 【便が出ない(便秘)】 老猫の多くが「慢性便秘」に悩まされています。年をとると腸の働きが衰えで、運動量も減ってしまい、消化吸収能力が低下するのが便秘の原因です。 猫自身もトイレに行くのを我慢しているうちに慢性の便秘になることもあります。便秘になるとしだいに食欲がなくなり、おう吐や腹痛、腰のふらつきが見られるようになり、腹部はふくれ、ひどくなると脱水症状をおこすこともあります。 ケアは 比較的軽い便秘には、食物繊維と十分な水を与えます。フードに穀類や野菜を混ぜたり、ウェットフードを与えるなどしましょう。 また、運動代わりに、腹部のマッサージやブラッシングをして、新陳代謝を高めるのも効果的です。何日も便がでず、おう吐などの症状がある場合はすぐに病院に連れて行ってください。 【食欲不振、やせてくる。おう吐など(腎不全)】 腎不全は老猫に大変多く、死亡率も高い病気です。腎不全は腎臓の機能が衰えて、排出しなければならない老廃物が体内に大量にたまってしまう病気です。 年をとった猫ならば、多かれ少なかれ腎臓が弱くなってきます。腎不全の怖いところは、腎臓が3分の2以上侵されないと症状が現れないところです。症状に気がつくころには病気がかなり進行している状態になります。 初期の症状は、毛のつやがなくなり、体重が減り、水をたくさん飲み、トイレに頻繁に通うようになります。進行すると痩せてきて、食欲不振、脱水、おう吐などの症状が現れてきます。 ケアは 食事療法が一番有効なので、動物病院で扱っている腎臓病用のフードや獣医師に従って手作りしたフードを与えます。腎臓の負担軽減するためには、タンパク質を制限した食事が効果的です。 ふだんからバランスの良い食事を心がけること、健康診断が何よりの予防になります。
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