子猫の食事
 
 子猫は心身とともに重要な発達段階にあり、この時期の栄養素によって成長のよしあしが決まります。

 猫の消化機能は雑食の人間やイヌとはまったく違い、タンパク質、脂質を効率よく吸収して、糖分をほとんど必要としません。

 生後3週目までの授乳期には市販の子猫用ミルク、生後3週から8週目くらいまでの離乳期には、子猫用離乳食を使用するのがベストです。成猫と同じ食事になるのは生後8週目くらいからです。



生後3週目まで

 人肌に温めた子猫用ミルクを、子猫用哺乳ビンで与えます。人間が飲んでいる牛乳は猫の体質に合わないので避けてください。

 市販の子猫用ミルクには、液体タイプと粉末タイプがあります。使い方を守ればどちらもOKです。これを人肌に温めて、猫の授乳専用の哺乳ビンに入れて与えます。

 猫をひざにのせ、片手で猫の頭を少し上向きになるように支えながら飲ませます。




生後3週目までの成長と人工哺乳の目安

生後 成長の様子 哺乳の目安 体重の目安

1〜4日

へその緒がついている

最初は1ccから哺乳、3〜5ccを3時間ごとに1日6〜8回

70〜110g

5〜10日

へその緒が自然にとれる。視覚も聴覚もまだ機能していない。嗅覚だけがたより

6〜10ccを
1日5〜6回

200g

1〜2週

目が開きかけ、耳が聞こえるようになる。自分で動くようになる。前歯が生えてくる 6〜10ccを
1日5〜6回

200〜300g

2〜3週

この頃に脳が発達。動きも活発になってくる。3週以降犬歯が生えてくる

10ccを
1日4〜5回

300〜400g



生後3週〜8週目
 段階的に成猫の食事に近づけていきます。ミルクを卒業したら水をたっぷり与えるようにします。

 行動範囲が広がる3週目くらいからミルクと子猫用離乳食を混ぜて与え、離乳食に切り替えていきます。

 鶏のささみや白身魚、レバーなどを刻んで与えてもOKです。ミルクを減らした分、たっぷりの水を用意します。

 離乳食になれた7週目くらいからは、離乳食に幼猫用キャットフードを加えていきます。



生後8週〜6ヶ月
 子猫時代に人の食べものの味を覚えると、その後、人の食事中に来て欲しがったり、ゴミ箱をあさるようになります。人用に調理や加工された食べものは、塩分やカロリーが高く、少量でも猫が食べると肥満や病気の原因になるおそれもあります。

 食べたことがなければ成猫になっても欲しがらず、落ちているものやゴミ箱に興味を示すことも少なくなります。



子猫時代に食の好みが決まる
 生命や健康に直結する食事ですが、できれば順応性が高い離乳期にいろいろなフードの味にならしたり、人の食べ物を口にしないクセをつけておくと、成長性してからストレスも少なく、健康管理もしやすくなります。

 猫の食事の好みは離乳期に食べたもので決まると言われています。その時期に食べた経験のないものは、成長しても口にしない傾向にあります。

 また、肉と魚それぞれの味のフードを食べさせることで、好き嫌いが減り、将来、必要があるときに、年齢別フードや処方食に切り替えやすくなります。

 



 
 
   
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うんちがゆるい 毛がぬける、フケが出る くしゃみ・せきがでる
吐く 呼吸があらい よだれがでる
熱がある 水をたくさん飲む 目をこする
おなかがふくれる 体をしきりにかく・かむ
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