疲れ目の裏にも重大な目の病気が潜んでいることもあります。目の健康維持には早期の診察を!



 



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網膜症の治療

 網膜症の治療は血糖値のコントロールを主に、症状の進行に合わせて治療が行われます。

 まずは、糖尿病そのものを悪化させないように、食事療法、運動療法、薬物療法を組み合わせ、血糖値の安定に努めます。ごく初期の網膜症であれば、この基本的に糖尿病の治療によって進行を抑えることができます。

 進行が進んで、血糖値のコントロールだけでは、難しくなった場合は、レーザー治療や、硝子体の手術が必要になります。早期発見がいうまでもありせんが、処置が遅れるとそれだけ視力回復は難しくなります。


網膜症とは

 生活習慣病のひとつである糖尿病は、全身のさまざまなところに合併症を起こすやっかいな病気です。目も例外ではなく、糖尿病患者の20%くらいは糖尿病が悪化したため、失明したり、失明の一歩手前にいる「網膜症」と推測されています。これは失明の一番多い原因となっています。

 糖尿病になると血液中のぶどう糖が増えて、血管をつまらせるため血液の流れが悪くなります。それにより血液によって運ばれる酸素が不足し、血管がもろくなり、特に毛細血管のような細い血管から出血するようになります。網膜にはこの毛細血管がたくさん走っているので、この結果、視力が低下することになります。

 網膜症がやっかいなのは、自覚症状が乏しく、糖尿病になってから10年くらいたたないと症状が出てこないところです。ですから本人が病気に気づくころには、かなり症状が悪化しているケースが多く、ある日突然、眼底出血や、網膜剥離を起こし、視力が低下することがあります。

なお、糖尿病には、網膜症のほか、血管新生緑内障、白内障、目筋マヒなどを引き起こすこともあります。