疲れ目の裏にも重大な目の病気が潜んでいることもあります。目の健康維持には早期の診察を!



 



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目の異常 こんな時には

 かゆみがある

 目やにが出る

 目が充血する

 目の周囲をさわると痛む

 目の疲労と痛みが混じる



物がぼやけたりかすんだりする

 この症状はパソコンを長時間使ったあとや、手元の細かい作業をし続けたあとにあらわれやすく、原因の多くは近くを見続けているために起る「疲れ目」です。疲れ目というと、つい軽くみて放置してしまいがちですが、目を十分に休養させてそのたびに疲れを解消する習慣をつかねいと「眼精疲労」と呼ばれる慢性的な症状に発展してしまうことがあります。
 こうなると単なる疲れ目と違って、首、肩のしつこいこりや、頭痛や嘔き気など、全身のさまざまな症状を伴うほか「網膜症」など重い病気を引き起こすことにもなりますので日頃から注意が必要です。
 一方、目の病気としては、かすみやぼやけが起る代表的なものは「白内障」です。また、視野の中心部だけがぼやけたり、うす暗く見えたりする場合は「黄斑変性症」「中心性脈絡網膜症」などの可能性もあります。いずれも網膜の中心部に起る病気で、ぼやけや、かすむといった自覚症状が片側の目から始まることが多いようです。

【病名】「眼精疲労」「網膜症」「白内障」「黄斑変性症」
「中心性脈絡網膜症」


物が歪んで見える

 まっすぐなものがゆるいカーブを描いたように見える場合、考えられるのは強度の乱視による屈折異常や、また、まるで波をうったように見える場合は「網膜剥離」や「網膜静脈閉塞症」を起こしている可能性があります。

【病名】「網膜剥離」「網膜静脈閉塞症」


視野が狭くなる、一部が欠ける

 視野が狭くなったり、一部が欠けたりする状態をそれぞれ「視野狭窄」「視野欠損」といいます。人によっては、カーテンが上から徐々におりてくるような感じがしたり、視野の中心にぽつりと何も見えない点があらわれたりすることもあります。
 この症状があらわれる原因としては、網膜の病気と、視神経や大脳の病気という2つのケースが考えられます。つまり、ものがカメラにうまく写らなくなっているか、写った像をうまく受像機まで伝えられない状態です。
 網膜の病気としては「網膜剥離」「緑内障」「網膜動脈閉塞症」などが、大脳や神経の病気では、「脳梗塞」「脳腫瘍」「頭蓋内出血」などが疑われます。特に大脳の病気の場合は視野の半分が見えなくなる「半盲」が起りやすくなります。
 ところが、視野狭窄には、片側に目の視野が狭くなっていても、反対側の目が見えづらさを補おうとするために異常になかなか気づけないという特徴があります。目の疲れなど小さな異常に気づいたら、片目ずつチェックをしてみるようにします。

【病名】「網膜剥離」「緑内障」「網膜動脈閉塞症」
「脳梗塞」「脳腫瘍」「頭蓋内出血」


物がだぶって見える

 物がだぶって見える状態を「複視」といいますが、これには片目だけで見ても物が二重になる「単眼性複視」と片目ずつ見れば正常なのに両眼で見ると二重になってしまう「両眼性複視」があります。
 原因としては、単眼性複視なら、角膜や水晶体に異常が起っている可能性があり、両眼性複視なら、眼球を動かす筋肉に問題があって、両眼を正しい方向に向けることができなくなる「眼筋まひ」が考えられます。

【病名】「眼筋まひ」


電灯など光るものにかさがかかる

 電灯など光を放つものを見ると、そのまわりに虹のような「かさ」がかかったように見えることがあります。視力の低下をともなう場合には、角膜や水晶体の異常が考えられます。また「緑内障」の悪化によって角膜が濁っている可能性があります。

【病名】「角膜や水晶体の異常」「緑内障」


つねにまぶしさを感じる

 目を使いすぎて疲れがたまると、まぶしさを感じてものが見えづらくなることがありますが、これは一時的な症状なので目を休めればよくなります。
 しかし、どんなに目を休めても慢性的にまぶしさを感じるような場合には、角膜や水晶体に異常が起きていることも考えられますので、医師の診察を受けるようにしてください。

【病名】「角膜や水晶体の異常」


目のなかに光が走る

 これは中高年の人によくみられます。目を閉じていると、目の端のほうに光が走るのを感じるという症状です。老化にともなって起る硝子体の変化が原因となりますが、この変化はやがて「網膜剥離」につながるため、症状に気づいたら眼科で診察を受けるようにしてください。

【病名】「網膜剥離」


黒い点のようなものがちらつく

 目のなかに黒い点のようなものがちらつく症状を「飛蚊症」とよび、人によっては糸くずや小さな虫のようなものが、視野の中を移動するケースもあります。黒い点が移動するタイプの飛蚊症は、中高年に多くみられ、これは硝子体が老化して変化するために起ります。
 これに対して、黒い点が突然あらわれ、ちらつくようなら、「網膜剥離」を起こしている可能性があります。黒い点が移動せず、一定の場所にとどまっているようなら、角膜や水晶体、網膜に問題が起っている可能性があります。
 やはり網膜剥離の可能性がありますので、症状に気づいたら必ず検を受けるようにしましょう。

【病名】「飛蚊症」「網膜剥離」


異物感がある

 「目の中がごろごろして異物感があり痛い」というのはよくある症状です。目の中の異物が入ったために起きる痛みは、異物さえ取り除けばおさまります。しかし、異物を取り除いても涙が止まらなかったり、真っ赤に充血している場合には、異物が結膜や角膜を傷つけてしまっている場合がありますので、むやみにいじらず、すぐに眼科でみてもらいましょう。


 まぶたや目の下をさわったり、押すと痛むという場合、まぶたに「ものもらい」ができていることが多いのですが、眼球のいちばん外側を覆っている強膜に炎症が起きていることがあります。くわしくは眼科での検診が必要です。

【病名】「麦粒腫(ものもらい)」


痛みとともにまぶしさを感じる

 これは目が非常に疲れたときとおこる症状です。放置されがちな症状ですが、気をつけたいのは、角膜や紅彩、毛様体の炎症による場合です。炎症は細菌感染や、コンタクトレンズで角膜を傷つけてしまったときなどにおこります。目を休めても症状が改善しないときには眼科医の診察をうけるようにして下さい。

【病名】「角膜や紅彩、毛様体の炎症」


 近視や遠視、乱視といった「屈折異常」がある目には、正常な目よりも疲労がたまりやすいため、疲れからくる「痛み」を訴えることがあります。この症状はメガネヤコンタクトレンズを使い、適当な視力に矯正することで改善されますが、目の酷使から眼精疲労が起きていたり、ストレスの影響を受けているとなかなか解消できません。
 この場合も目そのものにはこれといって異常はみられないことが多いため、生活環境などに問題がないか見直していくことが治療となります。

【病名】「眼精疲労


発作的な激痛が起こった

 この症状は特に要注意です。角膜に傷ができても激しい痛みを感じますが、急に眼圧が高まって「急性型緑内障」を起こすと、ころげまわるほどの痛みに見舞われます。そしてこの発作から48時間以内に適切な処置をとらないと失明する危険もあります。
 本人は、何の前触れも無く発作におそわれたと感じるようですが、実際は大発作の前に見え方の異常やかすかな痛みといったシグナルが現れることが多く、日頃から小さな目の異常も見過ごさないようにすることが大切です。

【病名】「急性型緑内障」


突然見えなくなる

 それまで特に目の異常を感じていなかった人が、突然何もみえなくなってしまうことがあります。これは、何らかの原因によって網膜の毛細血管が詰まってしまうために起る症状です。また脳の血管に異常が起きていることもあり、急いで眼科にいく必要があります。


目のかゆみの原因としては、「花粉症」や「アレルギー性結膜炎」のどのほか、細菌やウイルスへの感染が考えられます。むやみに手でこすって眼球を傷つけないように注意しましょう。

【病名】「花粉症」「アレルギー性結膜炎」

 目が充血するのは、目の毛細血管が拡張して血液の流れる量が多くなるためです。原因としては、目の表面が細菌やウイルスの感染から結膜炎を起こしたことにより、目の血管や神経が刺激されることにより、白目の血管が拡張して充血が起こります。
 また、目の酷使による眼精疲労などが続くと、目に不足しだした酸素や栄養成分を補うために、血液を多く送り込もうとして、白目の血管での血流が増して血管が拡張するわけです。
 単純に眼を強くこすってしまったという物理的な刺激を原因として充血する場合もあります。

【病名】「結膜炎」「眼精疲労」


眼球が飛び出してきた

 強度の近視や「バセドウ病」、また目の腫瘍でこのような症状が現れます。このシグナルがみられたら必ず精密検査を受けてください。

【病名】「バセドウ病」「目の腫瘍」


 目やにには涙の成分や組織から出る老廃物が含まれており、目が細菌やウイルスに感染するとその量が増えます。目やにには「ウイルス性結膜炎」にかかったときよくみられる水っぽいタイプと「細菌性結膜炎」のときに分泌される黄色っぽいタイプがあります。また、涙道が炎症を起こして、膿で詰まってしまった場合にも目やにがでます。

【病名】「ウイルス性結膜炎」「細菌性結膜炎」
「涙道の炎症」