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高血圧症はどんな病気

 高血圧は、基本的に自覚症状というものがありません。長年のあいだまったく無症状になにごともなく経過することからも、ひそかに忍び寄る「サイレント・キラー(沈黙の殺し屋)」とも呼ばれています。放置しておくと、取り返しのつかないことにもなりかねません。

 長い間放置された高血圧は動脈硬化を促進し、深刻なトラブルを発生させもとになります。突然の脳卒中、心臓病、腎臓病などを年齢不相応に早く発症させ、急性期には生命を脅かす病状となり、助かったとしても自立した健康的な生活を楽しむことが出来なくなります。認知症となって介護が必要になる場合もあります。

高血圧症は生活習慣を改めることによって、かなりの程度まで予防することも、改善することもできます。

高血圧症は70代ではなんと3人に2人も

 年をとれば血圧が高くなるのはしょうがない、などという会話をよく耳にします。そういわれてもしかたがないほど、高血圧症の患者は年齢とともに増加していきます。

厚生労働省の国民調査・栄養調査によると50歳代の40%以上、60歳代の50%以上、70歳代になると60%以上(3人に2人)が高血圧症といわれています。

 驚くべき多さで、いわゆる生活習慣病の中では患者数が最も多い疾患です。これだけ多いとたしかに「治そう」という意識が薄れてしまう人もいるのではないでしょうか。高血圧症にはなんの痛みもありません。しかし、高血圧症はそのまま放置するときわめて危険な症状なのです。

高血圧はなぜいけない

 高い血圧は血管を傷め、動脈硬化を招きます。血圧は基準の範囲内でも、血管壁に相当に強い圧を加えています。たとえば基準血圧の130mmHという数値は1平方メートルあたりの水銀柱を押し上げる力(圧)を意味します。これは比重が血液に近い水に換算すると、約1700mmもの値になります。

 ということは、血液が流れることで、通常でも血管内には相当に強い圧がかかっていることになります。この圧が高ければ高いほど、血管壁に大きな負担をかけます。これが長期にわたれば、血管内膜に損傷を与え、動脈硬化が進んでしまうのです。動脈硬化が進むと、血管の弾力が失われます。同じ血流でも血圧は上がり、動脈硬化はいっそう進むといった悪循環に陥ってしまいます。

動脈硬化は合併症の原因に

 「ヒト(人)は血管とともに老いる」とも言われています。高血圧症は動脈硬化、つまり血管の老化を促進します。血圧と動脈硬化には密接な関係があり、高血圧が動脈硬化を進行させ、動脈硬化がさらに高血圧を悪化させるという悪循環をきたします。

脳にとって最も深刻な疾患といえる脳卒中には「脳内出血」「クモ膜下出血」「脳梗塞」があります。いずれも脳の動脈硬化が原因です。「脳出血」は高血圧が脳の動脈壁に強い圧をかけることで、脳動脈が耐えられなくなって破裂し、脳内に出血することで起こります。脳溢血とも呼ばれます。

 「クモ膜下出血」は動脈硬化や先天性の脳動脈瘤の破裂によるものです。「脳梗塞」は脳の動脈が詰まってしまうことで発症します。その原因である動脈硬化には高血圧症がかかわっています。


 
 




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