精神分析療法は患者さんの無意識を意識化させるために行う精神療法です。「人間の心には、自覚することのない無意識の部分があり、この働きが夢の内容や意識にも影響を及ぼし、症状も本音が無意識の中に抑圧されることによって現れる」。精神分析療法は、有名な精神科医フロイトの、この精神をもとに始められた治療法です。
患者さんは、仰臥で面接します。心にうかんでくることすべてを言葉にして、医師に伝えます。これを続けることで、患者さんの無意識の中に抑圧されたメッセージが意識に現れ、言葉として語られてきます。
現在は、これをもとに修正された精神分析的精神療法を行うことがほとんどです。精神分析的精神療法ではイスに座って面接する対面法で行います。ただし、精神分析にはいろいろな流派があり、治療者によって考え方に多少の差があることを知っておきましょう。
精神分析療法では週4回以上で一回当たり50分でしたが、精神分析的精神療法の治療では週1回で1回当たり30分〜50分が一般的です。対象となる病気には、解離性障害、持続性疼痛障害、恐怖症、強迫神経症、うつ病、一部の人格障害などが含まれます。 |
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