躁状態とうつ状態が交互に現れる躁うつ病では、うつ状態とそう状態が同じくらいの間隔でやってくるもの、うつ状態が長くて、躁状態が短いものや、その逆のケースなど、色々なパターンがあります。
躁状態になると、すべてが楽観的になり、気分は爽快で、気分が充実し、睡眠時間が少なくても元気に過ごせます。口数が増え、しゃべり方も流れるようにスムーズになり、あらゆるものに興味を示します。表情もいきいきとし、自分が偉くなったような、何でもできそうだという誇大妄想に陥ります。
自分が大金持ちになったような気持ちになり、非常識的な浪費、ギャンブルなどに走り、問題を起こすこともあります。思考、行動面でも抑制がきかなくなり、考えが次から次と湧き出し、朝から晩まで友人を訪ね歩いたり、深夜でもおかないなく電話をかけて話をします。また、こうしたことを非難されると、ささいなことでも興奮し、攻撃的になります。
さらに症状が進むと、落ち着いていられず、大声でうたを歌ったり、踊りまくったりという行動も見られます。こうしたことを周囲から非難されたり、無理やり押さえつけようとすると、激しい興奮状態になり、乱暴するとことあります。
こうした気分の良すぎる状態は「躁」と呼ばれ、他人から見れば、問題があるのは明らかであっても、本人はなかなか、自分の気分が問題を生じさせている事に気付きにくいものです。躁うつ病では、気分が大きく落ち込んだ状態では、うつ病と同様の症状ですが、「躁」の存在が、躁うつ病をうつ病と区別する、躁うつ病の特徴的な症状です。 |
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