心身症

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心身症とは


 仕事がうまくいかない、家庭生活で嫌なことが続く。大切な人と死別したなど、過剰なストレスが続くと、胃潰瘍や十二指腸潰瘍など、体の病気となって現れることがあります。これが「心身症 」です。

 心身症 は、心の病気そのものの名前ではなく、持続したストレスがかかっているために、体に障害が起きていると認められるときのみ使われる病名です。

 一般に、心身症 は自分の感情を言葉に表現できにくい子供や、感情を抑制しやすい人に多くみられます。また、真面目で、責任感が強く、几帳面、完璧主義、自己犠牲的で、よい子すぎる傾向が強いといわれています。

 自分の内的感情に気づきにくく、その表現も下手で、身体の全体的調和の維持に不可欠な身体感覚の自覚症状が低下しています。

そのため、治療には単なるストレス環境の除去のみならず、心理的にも長い時間がかかります。心理的な治療が不完全だと最初の症状が治っても次に別の症状が現れたりします。




心身症 症状


 心身症に関係する病気は実に多くあり、循環器系では本能性高血圧、呼吸器系では気管支ぜんそく、消化器系ではしゃっくり、十二指腸潰瘍、慢性胃炎。皮膚科系ではアトピー性皮膚炎、円形脱毛症などが代表的です。

 これらは。ストレスを自覚していなくても起こることがあります。またこれらの病気だけでなく、すべての病気には何らかのストレスが関与しているといわれ、心身症でない病気の方がむしろ稀だと考えられています。

主な心身症

気管支ぜんそく、しゃっくり、十二指腸潰瘍、胃潰瘍、慢性胃炎、神経性食欲不振症、狭心症、夜尿症、インポテンツ、偏頭痛、
アトピー性皮膚炎、円形脱毛症、慢性じんま疹、高血圧、
月経不順、不整脈




心身症 治療


 心身症の治療では、一般的な身体的疾患とは異なり、心理社会的な側面が関与しているため、身体的な治療だけでは治すことが困難で再発しやすいため、心と体の両方から治療します。

 心は抗不安薬※などの薬物療法やカウンセリング、自律訓練など。体は各病気に応じた治療方法が必要となります。ただし、色々な精神疾患に伴って起こる心身症もあり、その場合は基本的に精神科での治療範囲に含まれます。

※抗不安薬
気分をリラックスさせる薬です。不安や緊張感をやわらげたり、寝つきをよくします。「リラックス系の神経」を高めて、「興奮・緊張系の神経」をおさえる作用があります。神経症のほか、精神的なストレスからくるさまざな症状に広く使われています。





心身症 Q&A


ストレスはどのようにして身体に影響するの
心身症はどうして起こるの
心身症は、どのような人に多い
心身症は治りますか
心身症にはどんな種類がありますか
心身症になりやすい人は
心身症の生活上の注意点は
身症の治療にはどのような治療がありますか
心身症とそうでない身体疾患の見分け方は
ストレスはどのようにして身体に影響するのですか

Q:ストレスはどのようにして身体に影響するの

A:誰でも不安や恐怖に襲われると心臓がドキドキしたり、冷や汗が出たりします。場合によっては胃が痛くなったり、また興奮すると血圧が上がったりします。よく心と身体は繋がっていると言いますが、精神的に不安定な状態が継続されると身体の健康を保つ上で必要な自律神経や免疫系、内分泌系に影響し、そのバランスが崩れることから身体の健康に繋がります。


Q:心身症はどうして起こるの
A:様々なストレスによって心の中で葛藤が起こり、精神的に不安定な状態が続くと、それが脳に作用して身体の機能や免疫などが影響を受けバランスを崩してしまうことにあります。その結果、身体に様々な症状として現れるものです。


Q:心身症は、どのような人に多い
A:女性では20代〜30代が、男性では30代〜40代が最も多いようです。


Q:心身症は治りますか
A:心身症は心と、体に症状がでるわけですが、多面的な治療を行っていくと、大体のケースは半年くらいでかなり改善し、自分の力でコントロールできるようになり、あとは身体的な治療となります。


Q:心身症にはどんな種類がありますか
A:多いケースは胃潰瘍、十二指腸潰瘍、神経性下痢や便秘、高血圧症、ぜん息、各種アレルギー疾患、蕁麻疹、円形脱毛症、頻尿、夜尿症、月経障害、インポテンツ、不感症、腰痛、めまい、耳鳴りなどです。


Q:心身症になりやすい人は
A:心身症になりやすい人には、不安や緊張の強い人、あまり感情を表に出さず、自分のことを表現するのが苦手な人が多いようです。また、真面目で、責任感が強く、几帳面、完璧主義、自己犠牲的でよい子すぎる傾向が強いといわれています。


Q:心身症の生活上の注意点は
A:ストレス解消のため,他人と話したり、話しを聞いてもらったり、テレビを見たり、家庭ではできるだけリラックスできるように過ごします。ストレスがかかると体の変調を自覚するなら「気のせい」などと片付けずに、早めに受診することをお勧めします。


Q:心身症の治療にはどのような治療がありますか
A:一般的な身体的疾患とは異なり、心理社会的な側面が関与しているため、身体的な治療だけでは治すことが困難で再発しやすいため、心と体の両方から治療します。

 心は抗不安薬などの薬物療法やカウンセリング、自律訓練など。体は各病気に応じた治療方法が必要となります。ただし、色々な精神疾患に伴って起こる心身症もあり、その場合は基本的に精神科での治療範囲に含まれます。


Q:心身症とそうでない身体疾患の見分け方は
A:心身症と判断するためには、身体疾患の発症や経過とストレスとの間の関連が示される必要がありますが、その判断のための信頼できる絶対的基準はありません。

 大きなストレスが自覚されて身体的な病気が悪化したりすれば心身症だとわかりやすいのですが、その見分け方の一つとして、例えば身体面だけの治療を受けてもなかなか改善せず、慢性化したりする場合がありますが、こうした場合は心理、性格、行動パターンあるいは環境面まで含む広い視野からの治療が必要となってきます。ストレスの存在に気づきにくい場合、あるいはストレスの受け止め方や対処の仕方、生活の仕方に問題があるとき「心身症」を考えた方が良いでしょう。精神的な病気がはっきりしていて、それが原因で身体症状が起きている場合は、心身症とは呼びません。


Q:ストレスはどのようにして身体に影響するのですか
A:誰でも不安や恐怖に襲われると心臓がドキドキしたり、冷や汗が出たりします。場合によっては胃が痛くなったり、また興奮すると血圧が上がったりします。よく心と身体は繋がっていると言いますが、精神的に不安定な状態が継続されると身体の健康を保つ上で必要な自律神経や免疫系、内分泌系に影響し、そのバランスが崩れることから身体の健康に繋がります。