パニック障害(パニック発作) 

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パニック障害(パニック発作)とは 


 パニック障害 は、なんの理由も前触れもなく、日常生活の中で、突然、激しい不安と恐怖に襲われ、動悸や頻脈、呼吸が苦しいなどの症状とともに「このまま死んでしまうのではないか」、「発狂してしまうのではないか」というような強い恐怖に襲われます。これをパニック発作といいますが、パニック障害 はこの発作の病名です。ただ、このようなパニック発作が1回だけで、その後、2度と起こらない場合はパニック障害とは診断されません。繰り返すパニック発作がパニック障害と診断されるポイントとなります。

 パニック障害100人中2〜3人が発症するといわれ、決して珍しい病気ではありません。欧米諸国では男性1人に対し女性が2人以上の割合で発症するといわれていますが、日本では男女ほぼ同じくらいの割合で発症しています。

 発症年齢は男性では25歳から30歳位にピ−クがあり、女性では35歳前後の発病が最も多くみられています。また、遺伝的素因との関与も考えられ家族性に現れる傾向があります。

 このパニック障害 の原因は、ストレスや脳内の伝達物質の動きに関連があるのではないかといわれていますが、いまだにはっきりしていません。パニック障害 は、発病早期に専門医の診療を受ければ治りやすい病気ですが、身体症状が前面に出るので、心臓や脳、呼吸器などの病気と間違えられて、適切な治療がされていないこともあります。



パニック障害(パニック発作) 症状 


 「このまま死んでしまうのではないか」、「発狂してしまうのではないか」というような強い恐怖が前触れなく、突然起きるのがパニック発作(パニック障害)の特徴です。

 こうした症状は約10分程度をピークに少しずつ軽くなり、多くは1時間以内に解消します。あまりの激しい症状に救急車を呼んで病院に運ばれることもありますが、時間とともに症状は解消し、心電図などの検査でも異常がないため、入院になることはありません。

 パニック障害は一度発作を起こすと、間隔の長い、短いはあるにしろ、繰り返しおこることの多い病気です。一度発作を起こすと、その後の発作がないにもかかわらず「あの場所に行くとまた発作を起こすのではないか」と恐れるようになり、その場所へ行くことを想像したり、近くにいっただけで、発作がおきそうになることもあります。あるいは漠然とした予期不安だけが強く出て、発作症状よりもその不安に苦しめられることがあります。

 身体症状としては、息切れ、息苦しさ、めまい、ふらつき、失神、動悸、頻脈、発汗、吐き気、腹部の不快感、しびれ、体の感覚がいつもと違う、顔がほてる、寒気、胸の痛みや不快感などがあります。

 注意を要するのは、よく似た症状をもつ他の病気として心血管系疾患、甲状腺機能障害、てんかん、低血糖症、前庭障害などがありますので、自分で判断せずに、医師に診断をしてもらいましょう。




パニック障害(パニック発作) 原因


 パニック障害は、なんの理由も前触れもなく、日常生活の中で、突然、激しい不安と恐怖に襲われ、動悸や頻脈、呼吸が苦しいなどの症状とともに「このまま死んでしまうのではないか」、「発狂してしまうのではないか」というような強い恐怖に襲われます。これをパニック発作といいますが、パニック障害はこの発作の病名です。ただ、このようなパニック発作が1回だけで、その後、2度と起こらない場合はパニック障害とは診断されません。繰り返すパニック発作がパニック障害と診断されるポイントとなります。

 パニック障害は100人中2〜3人が発症するといわれ、決して珍しい病気ではありません。欧米諸国では男性1人に対し女性が2人以上の割合で発症するといわれていますが、日本では男女ほぼ同じくらいの割合で発症しています。

 発症年齢は男性では25歳から30歳位にピ−クがあり、女性では35歳前後の発病が最も多くみられています。また、遺伝的素因との関与も考えられ家族性に現れる傾向があります。

 このパニック障害の原因は、ストレスや脳内の伝達物質の動きに関連があるのではないかといわれていますが、いまだにはっきりしていません。パニック障害は、発病早期に専門医の診療を受ければ治りやすい病気ですが、身体症状が前面に出るので、心臓や脳、呼吸器などの病気と間違えられて、適切な治療がされていないこともあります。



パニック障害(パニック発作) 治療


 パニック障害の治療は、薬を飲むのと、カウンセリング、行動療法、認知行動療法などの精神療法からアプローチします。薬物治療も認知行動療法も、両者とも優れた治療法です。どちらか一方、または、両者を組み合わせて治療が行われます。

薬物治療
薬を飲むのは、乱れた脳内の神経科学的なバランスを元に戻し、パニック発作を引き起こす直接的な原因を除くためです。そのためには抗不安薬、抗うつ剤、漢方薬などの投薬で、パニック発作を起こさせない治療をします。

精神療法
パニック発作の最中には、「もう死んでしまう」と自分を見失ってしまい、パニック症状がエスカレートして行きます。これを防ぐために、パニック発作への理解を深め、自分を見失わないようコントロールできるようにします。
 また、パニック発作が繰り返されると、「またなるのでは」と予期不安が起き、過去にパニック発作が起きた場所や状況を避けるようになりがちです。日常生活では、一定時間閉鎖された場所で起こる閉所恐怖を伴うタイプの場合は、移動は停車駅の多い各駅停車を利用する、エレベーターなどは必ず誰かがついて乗る、広場恐怖を伴うタイプの場合は雑踏や人ごみには連れていかないなどの配慮が必要です。
 治療の経過は、大半の方は、生活に支障がないレベルまで、パニック発作の症状が軽減します。
 パニック発作は、本人のみならず、家族全員の生活に影響を与えるので、家族のパニック発作への理解およびサポートも大切です。


家族や周囲の人のサポート
発作では死なない。深呼吸をして症状が治まるのを待つということを心がけてください。「気のせい」とか「気にしすぎ」などと決め付けないで、パニック障害が病気であることを理解してください。発作が起きたときは「この発作では絶対に死なない」ことを伝えて、ゆっくり深呼吸をさせて、頭を低くして静かに休ませ、症状が治まるのを待ちましょう。