コミュニケーションをするためには、言葉だけでなく、身振り手振りや表情、声のトーンなど、言葉意外の要素も必要です。しかし、自閉症の子どもはそれらの非言語的な表現を理解することが苦手です。また、感情をコントロールすることも苦手です。
自閉症の子どもは感情表現が極端です。かんしゃくを起こしたり、唐突に泣き出すことがあるいっぽうで、まったく表情を変えず、静かにしていることもあります。おだやかな時と、激しいときの中間が欠けているような印象です。
そういった行動を見て「キレやすい子」とか「かんしゃくもち」などと決め付けるのではなく、本人も困っているのだと理解してあげることが大切です。その結果、自分の感情を爆発させてしまったり、相手の感情を無視した行動をとり、トラブルを起こしてしまいます。
感情をコントロールできないことの原因は、性格の問題でも、心のトラブルでもありません。情緒障害が生じているためです。自閉症の子どもの対応としては、性格と考えずに、少しずつなれさせるようにすることが大切です。もっとも良くないのは、気難しい子、怒りっぽい子として対応することです。一般論で当てはめず考えないようにすることが大切です。
また、自閉症の子どもは、人ごみのざわめきや、動物のにおいなど、ほかの人がさほど違和感と感じないものごとに、恐怖や不安を感じる場合があります。どんなことを嫌がっているか理解して、無理させずに、少しずつ慣れさせていくことで対応していきましょう。 |
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