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イボ痔・きれ痔の治療

痔の最新治療―可能な限り切らずに治す (よくわかる最新医学)
 イボ痔・きれ痔の治療・解消

内痔核と外痔核

 
 便秘のときに、トイレで長時間いきんで肛門に負担をかけていると、肛門のクッションの組織の血流が悪くなり、血管が切れて出血し、血管の結合織が肛門内に盛り上がり、うっ血ができます。

 このうっ血の形がイボに似ていることからのイボ痔とも呼ばれています。イボ痔はできる場所によって「内痔核」と「外痔核」に分けられます。



内痔核(ないかくじ)
肛門の内側にできるイボ痔で、痔核の約8割を占めます。


 肛門の内側にできたイボですので、痛みを感じません。ですから、初めは気づきませんが、放っておくと、このイボはだんだん大きくなり、排便のときに便とこすれあって出血するようになります。

 最初は出血だけで痛みはありません。しかし、出血量は比較的多く、ポタポタとたれたり、サーッとほとばしるようになります。

 この内痔核は、さらに大きくなると排便のときに肛門の外に出てくるようになります。これが「脱出」です。痛みがないので便の際に出てくることがあっても、手で押し込んで元にもどっていれば、医者に行くこともないとそのままにしている人も多くいます。

 ところが、そのイボに血栓ができて腫れあがって大きくなり、激しい痛みに襲われることがあります。これは肛門の奥にできた内痔核が大きくなって外に飛び出し、それが肛門に「はさまった」状態で血栓を形成して、腫れあがってもとに戻らなくなった状態です。

 患部を温め、清潔を保ち、薬を使って痛みと腫れを治療します。腫れがひけば「はさまった」状態は解消しますが、イボ痔がなくなったわけではありません。再発防止には元凶の内痔核を根治する治療が必要になります。


外痔核(がいじかく)
肛門の外側にできるイボ痔


重いものを持ち上げたり、ゴルフをするときなどに、急に腹圧をかけると肛門に激しい痛みを起こすことがあります。さらにうっ血が肛門括約筋でギュッと締めつけられたりするとその痛みは倍増します。


 外痔核は便をやわらかくして、消炎薬などを用いれば、ふつうは2〜3日で痛みがやわらぎ、1ヵ月ほどではれはなくなります。
 


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