TOP 

イボ痔・きれ痔の治療

痔の最新治療―可能な限り切らずに治す (よくわかる最新医学)
 イボ痔・きれ痔の治療・解消

痔ろう(あな痔)の症状

 
 肛門にある小さな穴に便の中のばい菌が入りこみ、化膿すると「肛門周囲膿瘍」という病気になりますが、この肛門周囲膿瘍が進行していくと、ある日突然、肛門が腫れて激しい痛みを起こします。膿で下着が汚れると「便がもれた」と勘違いする人もいます。重症になると高熱、全身倦怠をおこします。

 この肛門周囲膿瘍がしばらくすると、肛門の激しい痛みは消えて、かわりに肛門に固いしこりができ、慢性的な「鈍痛」「異物感」「不快感」が続きます。これが痔ろうです。痔ろうは薬では治らず、手術しなければならなくなります。
 


痔ろうの治療

 
 痔ろうの前段階である肛門周囲膿症になると、お尻に膿がたまって激痛や発熱を起こし、病院に駆けこむことになります。治療は腫れている部分をメスで切開してたまっている膿をだします。膿がでると腫れも引いて痛みも治まります。

 痔ろうができると、痛みや熱っぽさはとれますが、年中膿がでますので、お尻がベタべタタしたり、下着が汚れたり、不快感や違和感を感じるようになります。こうなると手術をしなければ治すことはできません。
 


痔ろうの手術

 
 痔ろうの手術には「切開開放術」と「括約筋温存術」という2つの方法があります。


切開開放術
 膿の管を入口から出口まで切開して開放するという手術です。手術後は、下から肉が盛り上がってきて1ヵ月程度で完治します。この方法がよく用いられます。


括約筋温存術
 文字通り括約筋を残すように処置する方法です。膿の管の入口と出口部分を切除するものです。からだの奥に膿の管は残りますが、膿ができってしまうと治ります。

 痔を手術してから完治するまでは3週間から1ヵ月程度です。入院期間は7〜10日くらいが目安です。