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イボ痔・きれ痔の治療

痔の最新治療―可能な限り切らずに治す (よくわかる最新医学)
 イボ痔・きれ痔の治療・解消

痔の手術

 
  痔の手術は、薬や生活改善による治療では治らず、手術をしなければ痛みや出血、腫れなどの不快な症状が改善しない場合や、日常生活に支障をきたすために早めに治療したい場合などに行われます。

 痔核(イボ痔)は内痔核の「脱出」がひどくなり、指で押し戻さないと元にもどせない状態になったようなときは手術が必要になりますが、その全てが手術になるわけではなく、痔核の脱出によって生活がいちじるしく支障をきたし、本人も手術を希望する場合に行われます。

 きれ痔はほとんど薬物療法で治りますが、慢性化して肛門が狭くなっているような場合は手術が必要になることもあります。

 痔は命にかかわるような病気ではありません。がまんして先延ばしするより早期にすっきり手術で治してしまうのもいいでしょう。


日帰り手術がふつうに

 日帰り手術とは、手術が終わればその日のうちに帰宅して、手術後は自宅で静養して、翌日からはほぼふだんどおりの生活が送れるようになります。とはいっても麻酔をして何らかの処置をしていますので無理は禁物です。

 最近では一部の痔ろうの手術をのぞいてほとんど「日帰り手術」でできるようになっています。最新技術の手術では、手術時間も短く、痛みも少なく手術の負担も軽くなっています。仕事が忙しくて休みがとれない人には大きな利点です。


手術後の痛みや出血
  
 手術をして傷が治るまでは最低1ヶ月ほどかかります。ほぼ毎日便を出しますので、手術後は少量の出血があるのがふつうです。

 また排便するとき痛みもありますが痛み止めの薬でおさまります。便秘や下痢をしなければ、手術から1〜2週間ほどで、排便時の痛みはだんだん消えていきます。


肛門の清潔を保つ
 
 肛門はシワの集まりです。排便後は、お尻をふくだけでは汚れはとれません。汚れたままにしておくと細菌が増えて、症状を悪化させる原因になります。排便のあとはお湯で洗うなどしていつも清潔を心がけます。



手術後の入浴は
 
 痔を手術したあとは、おしりを温めることが大切です。温めることで血行がよくなり痛みがかるくなります。日帰り手術を受けた場合は、手術当日からお風呂に入って、おしりを温めましょう。入浴すると血行がよくなって楽になるだけでなく、おしりを清潔に保つことができ、傷口の回復も早くなります。



手術費用の目安
 
 痔の手術には健康保険が適用されますが、保険が効かない自費診療だけの肛門クリニックもありますので、事前に問合せをしたほうがいいでしょう。

 痔の手術にかかる費用は、保険診療では、日帰り手術で、自己負担額は高くても3万円前後というのが一般的です。