アスペルガー症候群の子供には聴覚や視覚だけでなく触覚や身体感覚にも独特の感受性があります。
通常、服を着たり靴を履いていたりしても、その感覚を意識することはありません。しかし、アスペルガー症候群の子供の中にはこの感覚がつねに意識にのぼってしまうという子がいます。何か他のことをしていても、服が体に触れる感覚や、靴が足を覆っている感覚が気になってしまいます。触覚への刺激が痛みを伴う場合もあります。
また、身体感覚がうまくつかめないこともあります。私たちは通常、目をつぶっていても自分の手や足がどんな状態になっているかわかります。しかし、アスペルガー症候群の身体感覚の特性では、例えば、こたつの中で自分の足がどこにあるか分からなってしまい、こたつから出られなくなるということさえあります。
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