私たちは、人と話すときは言葉に抑揚をつけることで自分の感情を表現します。例えば、子供が「ママ、おもちゃを取って」とママに言うとき、ママに甘えたい気持ちや、ママと一緒に遊びたい気持ち、何をしてあそぼうかという、わくわくした気持ちなど、さまざまな思いがこめられているため、甘えたような口調になるのが普通です。
しかし、アスペルガー症候群の子供は言葉に感情をこめて、自分の気持ちを伝えることが不得手で、言葉の抑揚から相手の気持ちを察することも苦手です。
アスペルガー症候群の子供にとっては、「おもちゃを取ってほしい」という事実を伝えることが第一になり、言葉はそれを伝える手段としてとらえます。ですので「おもちゃを取ってください」などと言った大人びた口調で話すことがよくあります。
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