アスペルガー症候群の子供は時間についても独特の感覚をもっていることが分かっています。私たちは現在を基点に過去や未来のことを考えます。時間は止まらずに流れ、直線でつながっていると感じています。
しかしアスペルガー症候群の子供はこうした時間の連続性が時々とぎれることがあります。例えば、家族みんなで「今夜の夕食」について話をしている時、突然、何年も前に行ったキャンプの話をしたりして皆を驚かせたとします。このときアスペルガー症候群の子供の中では、過去のキャンプのことが現在のことのように意識にのぼっているからです。
「タイムスリップ」といわれるこの時間の感覚はアスペルガー症候群の大きな特徴の一つです。
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