普通の人は人ごみや騒音の中でも会話などに集中することができます。これは耳にはいってくる音の中から「相手の声」だけに焦点をあわせ、他の音にフィルターをかけることができるからです。これを「選択的注意」といいます。
しかしアスペルガー症候群の子供は、「選択的注意」の能力が十分に働かないため、必要な情報を選んで注意を傾けることが苦手です。このため人ごみや大きな音がする場所を嫌います。
人ごみでは、多くの音が一度に耳に入ってきてしまい、道を歩いている人の靴音や車の騒音などがすべて耳に入ってきて混乱してしまうのです。耳の悪い人が補聴器をつかった場合も同じような感覚になるといいます。
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