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認知症・アルツハイマー病

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認知症の治療

認知症の治療



認知症の治療

 残念ながら、現在でも認知症の中心となる症状を根本的に治療する薬は今のところありません。しかし、治療することで、病気の進行を遅らせたり、症状の出力を抑えることができます。

 認知症に対する治療の第一歩は、患者さんの病気の種類や特徴をしっかりと把握することです。とくに家族や介護者が、患者さんの病気の性質を正しく理解しておくことが大切です。

 認知症の治療にはさまざまな方法があります。治療には大きく分けて3つの方法があります。


薬物療法

 アルツハイマー病は治療法がないといわれていましたが、あと数年たてば根治できる治療薬が誕生するといわれるほど、研究が進んでいます。現在あるのは、認知症の進行をゆるめたり、脳の機能低下を抑える治療薬だけです。

 現在、日本ではドネペジルのみが軽度および中等度のアルツハイマー病に使用できます。ドネペジルによって記憶障害そのものを改善できるわけではありませんが、進行を少なくとも1年間程度遅らせることができるといわれています。

 

アルツハイマー病にはサプリメントも効果的

 アルツハイマー病に有効であるといわれるサプリメントにイチョウ葉エキスがあります。フラボノイドなど多様なポリフェノールが含まれ、酸化ダメージから神経細胞を守る作用があります。海外では治療薬とともに服用されることが多く、日本では健康食品として市販されています。

 もう一つはビタミンEです、中程度のアルツハイマー病の進行を抑えるといわれています。コエンザイムとの併用が有効です。また最近では、米から抽出されるフェルラ酸がアルツハイマー病に有効であるとの報告もされています。


リハビリテーション

 脳を活性化させるリハビリテーションも、認知症の進行スピードをゆるめたり、失われた能力を回復させる効果があります。認知症の患者さんのリハビリテーションは患者さんが生活をゆったりと、しかも役割を持ちながら楽しめることが大切です。一般的なリハビリテーションと違うところは、個々の患者さんの「できること」を生かして、人との積極的な交流を保てる場を提供することで、病気の進行を遅らせたり、症状を安定させる効果があります。リハビリテーションには回想法や、音楽療法、芸術療法などさまざまなものがあります。

回想法

 回想法は過去を思い出して語る療法で、アメリカの精神科医によって始められた治療方法です。それまでは、過去を振り返る行為は現実逃避的であり、治療の妨げになるという考え方が一般的だったのですが、実際に効果があることがわかり、高齢者への認知症の効果が注目され、広く知られるようになりました。

 回想法は個人に対して1対1で行う「個人回想法」と「グループ回想法」がありますが、施設や病院でよく行われているのはグループ回想法です。

 記憶障害は進んでいても過去の思い出は残っていることが多く、物忘れが激しくても、比較的覚えている昔の記憶を活用できると言うのがメリットです。心理的な安定、そしてこれからの生活を自分らしく生きていただくということが、回想法の大きな目的です。

 子どものころの遊びや、お祭り、あるいは昔使っていた生活器具など共通する話題を選んで、体験を語り合います。懐かしい昔を思い出し、それを語ることによって、脳が刺激されます。また楽しかった過去に戻ることで、一時的であれ障害の不安や混乱から開放され、こころが癒されます。

 これを続けておこなうことで、認知機能が改善されたり、積極性や対人とのコミュニケーションが増えるなどの効果があることがわかってきました。回想法の良いところは家庭などでもでき、認知症の高齢者が楽しんでできることです。

音楽療法

 音楽療法は、認知症のお年寄りには効果の高い療法として評価されています。好きな音楽を聴く、カスタネットやタンバリンなどの簡単な楽器を奏でる、あるいはカラオケで歌ったり、なつかしい唱歌を合唱したりと、言葉によるコミュニケーションが難しくなった人でも参加できます。

 音楽療法は脳を活性化させるばかりでなく、気持ちを落ち着かせるリラクゼーション効果もあり、食欲が増す、ぐっすり眠れる、笑顔が増えるなどの好ましい結果を生み出しています。そのため、認知症患者が利用する多くの施設で実施されています。

 音楽療法士による治療では、認知症患者の生育暦や音楽暦を調べ、思い出の曲を織り込んだプログラムが作られます。音楽と思い出は密接に結びついていますから、認知症の人は記憶が掘り起こされ、自分の人生を再認識し、自信を回復することができるのです。 
 家庭で行う場合には、特にルールはありません。市販されている音楽CDなどを利用して本人が好きな曲を流すようにしたり、一緒に思い出の歌を歌ったりすることで、十分脳は刺激されます。カラオケボックスに連れて行って大きな声で歌うのもいいでしょう。いずれにしても認知症の人が楽しんでやれるようにすることが大切です。

運動療法

 運動量の多い人は、少ない人に比べてアルツハイマー病や認知症になりにくいというカナダのデータがあります。運動には、脳の機能を維持するだけでなく、脳の働きを活性化する効果もあります。

 ともすると、高齢者認知症の場合は、安静にしていたり、家の中に閉じこもる生活になりやすく、ものを考えたり判断する精神機能が衰えやすくなります。運動は行いやすい動作を選び、転倒しないように安全性を確保して行うことが必要です。

 その点、日常生活の中でもだれでも簡単に出来るのがウォーキングです。認知症の人はからだを動かす機会も減りがち。脳の活性化のためだけではなく、健康維持と活動能力を維持するためにもウォーキングはお勧めです。家族が付き添って話しをしながら歩くと効果的。ともかく楽しく歩くことがポイントです。


介護者、家族の対応

役割分担を決める。

 認知症の進行をセーブするには、環境や家族の接し方も大きなウエイトを占めます。認知症という病気を理解して、本人の不安や苛立ちに寄り添って接すること。周りの協力を得ながら、介護サービスなどを上手に利用して、笑顔で暮らせる環境を心がけることが大切です。
 家族の協力や相互理解はお互いの負担を軽減させて健康づくりの礎となります。家族みんなが介護と向き合うためにはまず、よく話し合うことが大切です。その上で、それぞれの持つ情報を出し合い具体的な介護の役割分担を決めます。
 実際の役割分担ではそれぞれが無理なく出来ることから始めるのがベターです。例えば、直接介護が無理な子どもたちでも、買い物や掃除、洗濯など介護者が楽になれるようなお手伝いをしたり、肩もみや手足のマッサージ、ストレッチの補助など介護者の体調不良をカバーするようなサポートに廻ることもできます。
 仕事が忙しい夫なら、毎日起きたことや大変だったことを聴くだけでも良いでしょう。肝心なのは各々が自分の役割を果たし互いの負担を軽減させ健康を維持することです。互いに理解してもらえていると実感出来ていれば、長い介護を乗り越えられるのではないでしょうか。

住み慣れた環境で過ごすようにする。

 介護はどう頑張っても一人ではできません。認知症は環境が変化すると症状が進むことが多いので、住み慣れた環境で過ごすほうがいいのですが、本人にとっていちばんいい方法を相談することです。

介護チームのリーダーを決める。

 中心になって介護する人、介護チームのリーダーを決めます。みんなの考えや意見をまとめながら、医師や介護サービスの担当者との窓口になって治療方針や介護方針を決めていく人です。認知症の本人のことをいちばん良く知っている人がなるのがベストです。

介護で心身が追い込まれないように対策を。

 認知症の介護年数は平均が6、7年、10年以上という人も6人に1人弱います。途中でくたびれてしまわないためにも、それなりの準備が必要です。

愚痴をこぼせる人やねぎらってくれる人を持つ。

 アルツハイマー病の場合は体への影響はないので、元気に歩き回ることが多く、症状が進むと目が離せないことも珍しくありません。またどんなに一生懸命介護しても、認知症の人からねぎらいの言葉が聞けないのも。この病気の介護のつらいところです。
 そのため、良き理解者や愚痴を聞いてくれる相手ないないと。心身ともに追い込まれてしまいます。気の許せる友人や、介護体験のある友人がいない場合は。介護教室や家族の会に参加するなどして、情報交換するだけでも気持ちが楽になります。また地域の介護センターも相談に乗ってくれます。

上手に生き抜きしてリフレッシュする。

 精神的、肉体的疲労がたまってくると「いつまでこの介護が続くのだろう」と暗澹とした気持ちになってきます。また笑顔で接することが難しくなったり、介護している人に憎しみを感じることにもなりがちです。
 介護の質は介護する人のゆとりの有無と関係します。そこで上手に生き抜きしてリフレッシュすることを心がけることが大切です。リフレッシュの方法は「何でも完璧にしようと思わない」「介護のことを忘れられる時間を持つ」「自分の健康に気をつける」「愚痴をこぼせる相手を持つ」等々、家族に協力してもらうことも大事ですが、早い段階から介護保険のデイサービスを活用することをお勧めします。認知症の人にとっても、社会性を維持できますし、刺激も与えられ、症状の進行を遅らせる効果は期待できます。


アルツハイマー病の早期治療

 アルツハイマー病には治療法がないと言われていましたが、日本でも1999年から塩酸ドネペジル(商品名:アリセプト)という治療薬が使われるようになっています。認知症の一歩手前の段階で発見できれば、発症予防に努めることができますし、進行までの時間を遅らせることが出来ます。

早い段階で治療を始めれば、始めるほど効果が高くなります。



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