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発達障害ADHDを理解する

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大人のADHD

 子どもだけの障害と思われがちなADHDですが、大人になっても、ADHDの症状は基本的には子どもの場合と変わりません。ADHDの人の行動は、時に子どもっぽくみえることがあります。というのもADHDの人は年齢や能力に見合った自己コントロール力をそなえていないためです。将来を見据えた計画的な人生設計に基づいて行動し、将来のより大きい楽しみのために今の楽しみを我慢することなど、大人としての能力に関わることが苦手です。

 また、ADHDの人は過去の経験に基づいて危険を回避し、安全かつ快適に周りと調和しながら生きるスキルが乏しいか、継続的には発揮できません。衝動的で、ほしいものがあればすぐにでも手に入れたいと思う傾向があり、いつも楽しいことを探し、単調な毎日に耐えられないと感じがちです。

 さらに、ワーキングメモリーと呼ばれる脳の中の「記憶のお盆」が小さいために、覚えておくべきことがのせられず、大事な記憶がボロボロとこぼれて落ちてしまいます。活動そのものを忘れこともありますし、肝心の自分の言ったことさえ忘れてしまうことがあります。こうなると「いい人だけどあてにならない」とか「ミスばかりするので戦力にならない」とか「目新しいことばり飛びつくから危なっかしい」などという評価に甘んじなければなりません。

 いやなことが起こると踏ん張って打開するというよりも、そこから逃げ出そうとしがちで、ADHDでない人に比べて、転職や離婚をする割合が高いのが特徴です。人生のさまざまな局面において不安定になりがちです。