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発達障害ADHDを理解する

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大人ADHDの克服

 時間の管理が苦手  つい遅刻してしまう
 せっかちですぐにイライラする  すぐくよくよする
 結論を急ぎ失敗する  うっかりミスが多い
 片付けられない  面倒なことはつい先延ばし
 集中力が続かない  
 
 

時間の管理が苦手
 ADHDの人は時間の感覚が弱いことがあります。なにかに夢中になって、あるいはぼんやりしていて「あ、こんな時間」ということになりやすいので、タイマーや携帯電話にアラームで時間を区切るようにします。学生時代のように、自分用の時間割をつくり、日々の生活のリズムを整えやすくします。時間割が決まっているほうが、習慣づけやすいのです。時間割ができたら、決めた時間に起きる練習、決めた時間続ける練習、活動をやり遂げる練習をします。きちんと出来たら自分に「ごほうび」をあげるなど、モチベーションを上げ、かつキープするようにします。



せっかちですぐにイライラする
 ADHDの人は、衝動的で気持ちの抑制が苦手なので、まずは、自分がせっかちという事実を受け入れてください。ほかの人がみんなぐずぐずしているように見えるときは、あなたがせっかちなのかもしれません。自分がペースダウンします。イライラすると、心のエネルギーを無駄使いしてしまいます。イライラを受けた相手も嫌な思いをするので、人間関係も悪化してしまいます。うまくいくためには、あなたの時計をゆっくりと刻ませることです。

また、イライラしそうになったら、その場から離れて、クールダウンするのも良い方法です。程よくブレーキをかければ、かえって仕事ははかどり、周りとのコミュニケーションもよくなります。



結論を急ぎ失敗する
 すぐにもものごとの白黒をつけたがるのがADHDの特徴です。感情に左右されやすく、ものごとの保留状態に耐えるのが苦手です。大事な意思決定をする際も「待つ」ことが大事。結果をすばやく手に入れたい気持ちはわかりますが、少し考え。少し待ち、反応を遅らせることでよりよい判断ができ、自分にとってもよりよい結果が生まれることでしょう。
 会社を辞める、離婚する、家を買うなどでは、特にその行動をするメリットとデメリット、しないことによるメリット、デメリットを考えてみましょう。表にしてみると、客観的に判断できるのでおすすめします。



片付けられない
 ADHDの中でもとくに多いのが、「片付けられない」症状です。片付けは、物の量と収納のスペースのバランスを整え、それぞれの収納場所を固定し、ラベルを貼って解決します。まず、自分にとって重要なものとそうでないものをきちんと分けましょう。また、いったん片付けた後は、散らかるスピードと片付けるスピードを同じにすれば、キレイな状態を維持できます。「またあとで」と思ったそのときこそが、片付けを行うベストの「そのとき」だと思うようにします。



集中力が続かない
 集中力が続かないのもADHDの大きな特徴です。集中できない時は、まず自分のコンディションを客観的に見てみましょう。体調、気分とともに良好なのに集中できない場合と、身も心も疲れきっているときに集中できないのとは大きく違います。
 後者であれば、休養がなによりも必要です。自分の生活を見直し、優先度の低い活動を減らし、睡眠を十分にとることも必須です。前者の場合は、自分の周りの集中力をそぐものを減らします。邪魔な音や物、テレビなどをなくします。また楽しいことに気をとられて集中できない場合、それらも遠ざけておきます。誘惑が大きいときには「〜まで仕事をしたら、〜をしよう」とタイマーをかけて時間を区切って集中してみましょう。同じように「この仕事が片付いたら、ゴルフに行こう」「買い物に行こう」など自分にごほうびをあげるのも効果的です。



つい遅刻してしまう
 始業時間や、待ち合わせの時間についつい遅れてしまうのは、所用時間の見積もりが甘いのが原因。準備にとりかかる時間や乗換え時間を見直しましょう。たかが10分や15分でも遅刻はあなたが思っている以上に重大です。社会生活をしていくには自分の価値観ではなく、相手の価値観にあわせないとダメです。ADHDの人は、時間の見積もりが下手で、どこかへ出かけるときに、交通機関の乗り換えや所要時間の見積もりが甘い場合が多いようです。見積もりの仕方を見直しましょう。持ち物リストをつくって、前日にしっかり準備をしておけば、忘れ物や探し物で時間をロスするのを防げます。



すぐくよくよする
 ADHDの人は、ミスをしたあとにくよくよしがちです。それでは何も解決しません。思い悩むよりも、原因を見つけて繰り返さないことが大切です。気をつけていてもミスは起きます。しかし、それでパニックになったりくよくよしたりすると状況をされに悪化させます。まずは誤るべき人に謝りましょう。ミスを受け入れますが、感情的に反応しないようにします。ミスをしたときほど、理性的に対応しなければなりません。次に同じミスを繰り返さないための方法を考えます。くよくよ思い悩まず、ミスの原因が何かを見つけます。わからないときは周りの人にアドヴァイスを求めてもいいでしょう。
 失敗したときの記録をとり、よりよい対処法も書いておきます。これを時々間直して、同じミスを起こさないようにします。



うっかりミスが多い
 ADHDの人は、注意力が足りず、他の人に比べてミスが多いのが特徴です。うっかりは誰にでもあるとはいうものの「うっかり頻度」が高すぎると、周りからダメな人と思われてしまいます。ADHDの人はワーキングメモリー(記憶のお盆)が小さいため、やるべきことを忘れがちで、結果ミスが多くなりますので、これを補うツールが必要です。
 ひとつは毎日の業務や家事をルーティン化すること。決めたやり方で決めた時間にするのを繰り返しながら、習慣にしていきます。しかし、これも万全ではないので、チェックリストで漏れがないかを確認します。メモや手帳を使いこなすのも大事です。携帯電話のアラームやカレンダー機能、メモもつかうのもいい方法です。速さと正確さはADHDの人にとっては重大な問題。早くてミスが多いよりも、たとえ遅くても正確さを優先させます。



面倒なことはつい先延ばし
 日常的に面倒なことをつい先延ばししてしまう。難しいから先延ばししたいもの、簡単だけど先延ばししたいものなど、いろいろありますが、先延ばしすると何を得、何を失うか、すばやくやることは「当たり前」と評価されないとしても、遅いのはマイナス評価になります。
 ADHDの人が気をつけたいのは、先延ばししているうちに忘れてしまうリスクがあることです。これではミスになってしまいます、面倒と思うことはリストにして、朝一にやる、昼休みなやるなど習慣づけるのも手です。「面倒」と思ったときがやりどきです。ときどき上司に進捗状況を報告するのもいいやり方です。